北海道生物図鑑 管理人が自然探索の際に出会った北海道の生き物の生態写真を図鑑的な写真集としてまとめております。 |
Sorex unguiculatus 食虫目 トガリネズミ科 |
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<特徴・生態> 平地〜山地の草原や森林に生息。 落葉層や腐植層が厚く、湿った環境を好み、地中にトンネルを掘って動き回り餌を探す。 大型のトガリネズミで、手と爪が大きく発達しているのが特徴。 尾はやや短く、成長するに従い毛は磨耗し、皮膚が裸出する。 肉食性で、昆虫やジムカデ類を捕食するが、半地下性であるためミミズの捕食量が多い。 4〜10月にかけて1〜3回出産し、1腹3〜7頭の仔を産む。 寿命は約18ヶ月(最長)。 トガリネズミ類の生体を見かけることは稀だが、林道などで死骸はよく目にする。 腹にジャコウ線があり、その匂いを嫌うキツネなどの捕食者は、捕まえても食べずに放置してしまうという。 道路上で見かける死骸は、捕食者が放棄したものともいわれている。 目は退化しており、かなり小さいが一応見えるらしい。(窪んだ部分が目の位置) その分、嗅覚と触覚(ヒゲ)が発達している。 下顎の門歯が長く発達して一見ネズミのようだが、トガリネズミはネズミの仲間ではなくモグラに近い仲間。 (ちなみに真のモグラは耳介を欠き、北海道には生息していない。) <拡大写真> トガリネズミは写真のように上顎には歯が大きな隙間がなく均等に(?)並んでいるが、ネズミは長い門歯(切歯)が2本以外、臼歯(奥歯)まで歯がなく、その間は大きな隙間となっている。 しかも上顎の門歯はネズミのように長く発達していない。 トガリネズミはネズミが雑食に対して昆虫食なので、歯の構造もそれに適応している。 歯の先端が褐色となるのはトガリネズミの特徴。 撮影日:2006/7/11 撮影場所:札幌市 撮影日:2006/7/11 撮影場所:札幌市 撮影日:2009/9/9 撮影場所:ニセコ町 |