北海道生物図鑑
管理人が自然探索の際に出会った北海道の生き物の生態写真を図鑑的な写真集としてまとめております。

スナヤツメ
Lampetra reissneri
ヤツメウナギ目 ヤツメウナギ科 ヤツメウナギ属
分布
北海道・本州・四国・九州
体長 120〜200mm
環境省レッドリスト 絶滅危惧II類(VU)
北海道RDB 道南の個体群は地域個体群 (Lp)
備考
撮影日
2006/5/6
撮影または採集地 札幌市

<特徴・生態>
湿原の細流、河川の中・下流域に生息。
一生を淡水で生活する。
カワヤツメ程大きくなく、終生寄生生活をしない。
幼生期は3〜4年で、その後変態し成体になると目が現れ、餌を食べなくなる。
産卵後、雌雄とも死ぬ。
「かんの虫」の薬として珍重されていた。


撮影時は産卵期だったらしく多くの本種を確認できたが、数日後、同場所を訪れたら1匹も見つけられなかった。

過去にスナヤツメを試しに食べた経験があり、塩焼きで食べると、歯ごたえがあってコリコリしており、シジミのような貝類の味だった。
また醤油・砂糖・みりん・日本酒でじっくり煮込んでみると、身が堅いので身崩れはなく、「缶詰の赤貝煮付け」の味に似ていた。
味は問題ないが(むしろ美味)、「見た目」と「食感」の悪さが致命的。

アイヌ語名は「トイソッソポ」(泥・くずしくずしする・もの・の小さいもの)の意味。


目は1対、エラ穴が7対あり、目が8つあるように見えることが和前の由来。


口は吸盤状で顎(あご)がない。


撮影日:2007/11/5
撮影場所:札幌市

アンモセーテス幼生(目は皮膚に埋もれて外見からは見えない)
写真の個体は約4cm

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