北海道生物図鑑
管理人が自然探索の際に出会った北海道の生き物の生態写真を図鑑的な写真集としてまとめております。

フタカギトワダカワゲラ(幼虫)
Scopura bihamulata

トワダカワゲラ科
分布
北海道
体長 約20mm
環境省レッドリスト
北海道RDB 希少種(R)
備考
撮影日
2006/8/17
撮影または採集地 札幌市

<特徴・生態>
山地に生息。
幼虫は山地の渓流付近の涌水などで、夏でも水温10℃以下の環境に生息する。
成虫は幼虫の生息する渓流周辺の落葉下で見つかる。

1931年に青森県十和田湖に注ぐ小渓流で発見されたのが和名の由来。
トワダカワゲラ属は現在、1属5種が確認されている。
(日本に4種類、朝鮮半島に1種類が分布)
北海道には石狩平野以東にヨツカギトワダカワゲラScopura quattuorhamulata 、石狩平野以西にフタカギトワダカワゲラScopura bihamulata の2種が分布する。

全体として鎧を着たような体型で、幼虫には腹部末端に多数の糸状の鰓が環状にあり、成虫に翅がない。
他のカワゲラの幼虫とは形態が異なり、原始的な形態を持ち、氷河時代の生き残り、生きた化石とも言われている。
孵化して幼虫が成虫になるまで、数年かかるという。


写真の個体は、水がほとんど流れていない小沢の石の下でニホンザリガニ採集しているときに偶然発見した。


幼虫の腹部末端には多数の糸状の鰓が環状になっている。

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