北海道生物図鑑 管理人が自然探索の際に出会った北海道の生き物の生態写真を図鑑的な写真集としてまとめております。 |
Epitheca bimaculata sibirica エゾトンボ科 |
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<特徴・生態> 平地〜山地の湖や湖沼、湿原に生息。 体色は黒褐色の地色で、橙褐色の斑紋があるのが特徴。 この橙褐色斑紋は老熟するにつれ黒化していく。 成虫は6月上旬から発生し、8月上旬頃まで見られる。 雄は水辺で縄張りを形成し、パトロール飛行を行い、雄や他のトンボを追い払いながら雌を探す。 産卵は特殊で、雌は抽水植物などに乳白色をした細長い紐状の卵塊を付着させる。 撮影場所で確認できたトンボはシオヤトンボと本種のみ(イトトンボ類は除く)で、観察しているとシオヤトンボが優勢種らしく、なかなか本種が縄張りを持つことができない状況に見えた。 そこで、ちょっと実験でシオヤトンボを捕まえ、占有されていない空間を作ってみると、すぐにどこからか本種が現れて自分の縄張りにした。 縄張りを持てない待機組♂がいるらしい。 また、池周辺の藪や樹上で隠れて(休んでいる)個体もおり、餌を捕獲する時だけ池の中央に降りてきて、満腹になるとまた戻るといった行動も見られた。 これらは雌ではないかと思われる。 ♂側面 ♂複眼 複眼は若い個体は青磁色であるが、徐々に緑色となる。 |