北海道生物図鑑
管理人が自然探索の際に出会った北海道の生き物の生態写真を図鑑的な写真集としてまとめております。


イトトンボ科
体は小さくて細く弱々しい。複眼は左右離れている。
前後の翅がほぼ同じ形で、多くの種類が翅を閉じて止まる。
均翅亜目(イトトンボ亜目)に属する。


オゼイトトンボ
Coenagrion terue
イトトンボ科
体長:35〜39mm 撮影日:2009/8/7
撮影場所:苫小牧市
分布:北海道・本州・四国・九州
平地〜低山地の湖沼湿地に生息。
腹部は他のイトトンボより細長い。

写真の個体は雄。


眼後紋はつながるくらいに接している。


腹部付け根の模様は、ワイングラス型。

オオイトトンボ
Cercion sieboldii
イトトンボ科
体長:34〜38mm 撮影日:2008/7/12
撮影場所:東川町
分布:北海道・本州・四国・九州
平地〜丘陵地の湖沼湿地に生息。
肩縫線の黒条に淡色部がなく明瞭で、顔面に模様がない。雄は成熟すると背胸部が黄緑色となるのが特徴。
セスジイトトンボと似るが、上記の特徴から区別できる。

北海道RDBでは希少種 (R)に選定されている。
写真の個体は雄。


西洋なし型の眼後紋と、後頭条があるのが特徴。
肩縫線の黒条に淡色部はなく、背胸部は黄緑色を帯びている。
腹部付け根の模様は個体差があるので参考にしなかった。

クロイトトンボ
Cercion calamorum calamorum
イトトンボ科
体長:30〜35mm 撮影日:2007/8/5
撮影場所:由仁町
分布:北海道・本州・四国・九州
平地〜丘陵地の湖沼、水路に生息。
雄の体色は黒みが強く、成熟すると胸部に青白い粉をふく。


クロイトトンボの雌


眼後紋は小さい
撮影日:2010/6/30
撮影場所:苫小牧市


キタイトトンボ
Coenagrion ecornutum
イトトンボ科
体長:27〜33mm 撮影日:2006/8/14
撮影場所:釧路市
分布:北海道
平地〜低山地の湿原の池沼に生息。
日本では北海道のみに分布。特に北海道東部と北部に多い。
エゾイトトンボよりやや小さい。
撮影した釧路湿原では普通に見られる。

写真の個体は雄。
雄は成熟すると胸部が緑色を帯びる。


眼後紋(複眼の後部にある青い紋)は特徴的。
撮影日:2010/6/30
撮影場所:苫小牧市


腹部付け根の模様は、ワイングラス型
撮影日:2010/6/30
撮影場所:苫小牧市


エゾイトトンボ
Coenagrion lanceolatum
イトトンボ科
体長:32〜37mm 撮影日:2006/7/5
撮影場所:札幌市
分布:北海道・本州
平地〜山地に生息。
北海道全域に分布しているが、本州では中部以北の分布。
北海道では一番よく見かけるイトトンボ。

写真の個体は雄で、ルリイトトンボほどではないが美しい青色。


眼後紋(複眼の後部にある青い紋)の形が丸く、その間に線がある。
腹部付け根の模様は、スペード型。

ルリイトトンボ
Enallagma boreale circulatum
イトトンボ科
体長:33〜36mm 撮影日:2006/7/1
撮影場所:上川町
分布:北海道・本州
平地〜高山の池沼や湖などに生息。
本州では標高の高い山岳地域の池沼に限って見られる。
鮮明な青色が美しい。

写真の個体は雄で、雌はやや地味な体色となる。

眼後紋(複眼の後部にある青い紋)の形と腹部付け根の模様は、
近似種と区別するための特徴となる。
腹部付け根の模様は、スペード型。



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