北海道生物図鑑
管理人が自然探索の際に出会った北海道の生き物の生態写真を図鑑的な写真集としてまとめております。

ムカシトンボ
Epiophlebia superstes
ムカシトンボ科
分布
北海道・本州・四国・九州
体長 32〜48mm
環境省レッドリスト
北海道RDB 留意種 (N)
備考 日本固有種
撮影日
2007/6/14
撮影または採集地 札幌市

<特徴・生態>
山地に生息。
1億5千万年前に生息していたトンボの化石に近い形態をしているところから「生きた化石」といわれている貴重種。
同じ科はヒマラヤに生息するヒマラヤムカシトンボと近年中国東北部で見つかった種のみ。

山間部の水のきれいな渓流に生息し、成虫は5〜6月頃現れ、かなり速く飛ぶ。


写真上は♂
北海道では、山地の渓流(源流域)で幼虫を普通に確認することができるので、個体数が少ないという訳ではないが、成虫は低い位置を飛び回る傾向にあるので、なかなかお目にかからない。


♀側面
ムカシトンボは前翅と後翅の形が似ており、「三角室」がない。


♂頭部
左右の複眼が離れておりサナエトンボ科に似ている。


写真は羽化直後で翅を広げて止まっているが、本来は静止時に翅をたたんで、ぶらさがる。


若齢幼虫
若齢は灰褐色の斑紋がある。
撮影日:2011/7/11
撮影場所:共和町

中齢幼虫
斑紋は成長するに従い消え、全身黒褐色となる。
撮影日:2010/9/23
撮影場所:黒松内町


終齢幼虫
幼虫の体皮は堅く、ヤスリ状の発音器をもつ。

羽化後の抜け殻
幼虫期間が7〜8年もかかるといわれている。


終齢幼虫の頭部正面


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