北海道生物図鑑
管理人が自然探索の際に出会った北海道の生き物の生態写真を図鑑的な写真集としてまとめております。

カラフトキリギリス
Dectius verrucivorus

キリギリス科
分布
北海道
体長 52〜54mm(翅・産卵管は除く)
環境省レッドリスト
北海道RDB 希少種(R)
備考
撮影日
2010/8/8
撮影または採集地 小清水町

<特徴・生態>
日本では北海道のみに分布し、オホーツク海側一部地域の海岸草原に局地的に生息。
(大陸産の個体と比較し、大きさや産卵器に多少の違いがあるため別種の可能性がある。)

体色は緑色型と褐色型がおり、同じく北海道に生息するハネナガキリギリスと比べてやや大型で、同様に翅は長い。
ハネナガキリギリスはキリギリス属だが本種はカラフトキリギリス属に分類される。
キリギリス属は複眼が黄褐色であるが、本種は黒褐色となる。

チ、チ、チ、と鳴き始め、次第に速くなりチキチキチキ・・・と長く鳴き続ける。

分布は極めて局地的だが、産地では個体数は多く、草原のあちこちから鳴き声が聞こえてきた。
ハネナガキリギリスと混生しているが鳴き声が全く違うので間違うことはない。
しかし本種の鳴き声は特徴がない上、それほど大きな声でない(高周波のためか)ので聞き取りにくく、初めて探すときには戸惑ってしまった。
主にハマナスの群生や丈の長い草むらにいるので、見つけ出すのはコツが必要。


♂褐色型


♀緑色型
抱卵しており、腹部は大きく膨らんでいる。


複眼が黒褐色となっているのがカラフトキリギリス属の特徴。


♀緑色型正面


♀緑色型背面

草むらに潜む緑色型は見つけづらい。

カラフトキリギリスの生息する海岸草原

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