北海道生物図鑑 管理人が自然探索の際に出会った北海道の生き物の生態写真を図鑑的な写真集としてまとめております。 |
Ceruchus lignarius lignarius クワガタムシ科 |
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<特徴・生態> 山地の赤腐れ朽木に生息。 体色は強い光沢のある黒色で、前翅には深い縦の筋があり、頭部には点刻が見られる。 雄は大顎の内側に褐色の毛を有するのが特徴。 他のクワガタムシの体型が扁平であるのに対し、本種は円筒状。 成虫は夏に多く見られるが、秋の朽木中には幼虫に混じって新成虫も見つけることができる。 成虫は飛ぶことはできるが、灯火に飛来することは稀。 朽木周辺で活動し、水分補給以外の後食行動をほとんどとらないため樹液には集まらない。 北海道〜本州東北部に分布する個体は基亜種Ceruchus lignarius lignarius で、本州中部〜紀伊半島には亜種ミヤマツヤハダクワガタCeruchus lignarius monticola が、四国〜九州には亜種ミナミツヤハダクワガタCeruchus lignarius nodai が分布する。 ♂大型 |
♂大型 |
♂小型 |
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<広葉樹の赤枯れ倒木> 幼虫・成虫はサクラやカツラの赤朽木でよく見つかるが、針葉樹の赤朽木でも確認されているらしい。 材割り採集すると、幼虫は多く見つかるが成虫の割合は低い。 写真のような赤朽木にはマダラクワガタもよく見かける。 |
赤朽木の中で見つけた羽化したばかりの新成虫 この時期にクワガタを見つけるとちょっと嬉しい気分になる。 撮影日:2009/10/4 撮影場所:夕張市 |
羽化したばかりの新成虫 撮影日:2009/10/4 撮影場所:夕張市 |
雄の頭部上面 顎の内側にある褐色の毛が特徴。 小型のクワガタだが、なかなか魅力的な種。 |
幼虫 |
幼虫 |
幼虫は、他のクワガタムシの幼虫より小型であるが、他にも以下の特徴があるので区別しやすい。 ・赤腐れ朽木に生息し、白腐れ朽木にはいない。 ・頭部正面は他のクワガタムシの幼虫と比べ、幼虫の頭部はやや角ばっており、五角形となっている。(写真@) ・コガネムシ科の幼虫は肛門が横に割れ、クワガタムシ科の幼虫は縦に割れていることで区別できるが、本種の幼虫は縦と横に割れT状になっているのが特徴(写真A) |
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写真@:幼虫頭部正面 頭部はやや角ばっており、五角形。 |
写真A:幼虫肛門部 幼虫の肛門は縦と横に割れT状になっているので、他の幼虫と区別しやすい。 |
蛹 撮影日:2010/5/6 |
羽化直後 蛹の期間は20日ほどであった。 撮影日:2010/5/26 |
羽化が近い蛹 撮影日:2010/6/15 |
羽化が近い蛹 撮影日:2010/6/15 |