北海道生物図鑑 管理人が自然探索の際に出会った北海道の生き物の生態写真を図鑑的な写真集としてまとめております。 |
Trechiama sp. オサムシ科 |
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<特徴・生態> ナガチビゴミムシ属の一種。 自然度が高く、冷涼な気候の土壌より下層の地下浅層と呼ばれる層に生息する特殊なゴミムシ。 高い湿度で、粘土質を含む空隙が多い岩盤・礫層を好む。 体色は色素を失い赤褐色(飴色)となり、皮膚は薄く軟らかい。 地下生活に適応しているため複眼や後翅は退化しており、代わりに触角や体表に感覚毛が発達している。 夕張山地産のメクラチビゴミムシと比較すると、前胸背板の幅が中央以降から狭くなり、形状が亜心臓形に近い。 撮影場所では、浅い粘土層の下の岩盤層または雪渓付近の石の下で見つけることができた。 伏流水がわずかに染み出る地中は温度が安定しており、一年を通して住みやすい環境となっているようだった。 <日高山脈中部>
撮影日:2015/3/31 撮影場所:平取町 <日高山脈北部>
ヒダカメクラチビゴミムシTrechiama borealis borealis の記載地である戸蔦別岳に近い場所で採集。 <日高山脈南部>
ラッコメクラチビゴミムシTrechiama teradai の記載地である楽古岳に近い場所で採集。 |