北海道生物図鑑
管理人が自然探索の際に出会った北海道の生き物の生態写真を図鑑的な写真集としてまとめております。

リンゴシジミ
Strymonidia puruni jezoensis

シジミチョウ科 ミドリシジミ亜科
分布
北海道
開張 27〜30mm
環境省レッドリスト
北海道RDB 希少種 (R)
備考
撮影日
2011/6/20
撮影または採集地 札幌市

<特徴・生態>
低山地〜山地の民家周辺や河畔に生息。
かつては道北〜道東に限られて分布していたが、近年札幌でも確認されるようになった。
全体的に表面は淡黒褐色。
雄の後翅外縁、雌は前翅と後翅外縁に橙色の斑紋が並ぶ。(斑紋は雌の方が明るく広い)
裏面は、表側よりやや明るい体色で、外縁に橙色と黒色斑紋が並んでいる。

成虫の発生は6〜7月上旬で、主に午後から活動し花に集まり吸蜜するが、行動範囲は食草付近。
幼虫の食草はエゾノウワミズザクラ、植栽されたスモモ、ウメ。


写真の個体は雄で、ハナウドの花で訪花するのを待ち伏せして採集した。


♂表面(雄には性標がある)


♂裏面

♀表面

♀裏面



スモモの枝に産み付けられた越冬卵


初齢幼虫
体長は2mm
体色は赤褐色で、白色の長い毛が生えている。
餌が芽吹く前の3月下旬くらいに孵化し、冬芽に潜り込む。


孵化から7日目(室内飼育)
体長は4mm
体色は赤みを帯びた緑色に変化。

孵化から10日目(室内飼育)
体長は9mm
赤みが消える。


孵化から13日目の終齢幼虫(室内飼育)
体長は13mm


孵化から16日目(室内飼育)
前蛹になる。


孵化から17日目(室内飼育)
新蛹

孵化から17日目(室内飼育)
蛹化から数時間後、体色は黒化する。

孵化から25日目(室内飼育)
孵化直前、著しく黒化する。

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