北海道生物図鑑
管理人が自然探索の際に出会った北海道の生き物の生態写真を図鑑的な写真集としてまとめております。

ジョウザンシジミ
Scolitantides orion jezoensis

シジミチョウ科 ヒメシジミ亜科
分布
北海道
開張 21〜25mm
環境省レッドリスト
北海道RDB
備考 北海道固有亜種
撮影日
2008/8/6
撮影または採集地 札幌市

<特徴・生態>
日本では北海道のみに分布し、北海道産は亜種に分類される。
道内に広く分布するが局地的で、幼虫の食草であるベンケイソウ科のエゾノキリンソウなどが自生する日当たりのよい崖の岩場に生息。
翅の表面は黒色で一部青色に輝いているが、裏面の地色は白く、黒斑紋がまだらに散らばり、後翅に橙色の帯があるのが特徴。

5〜6月(春型)と8月(夏型)の2回発生する。夏型は大型となり、全体的に黒色で青い部分がほとんど見られない。
写真上の個体は、夏型。

札幌市の定山渓で最初に発見されたため名前の由来となっている。


春型♂
撮影日:2010/5/18
撮影場所:札幌市



春型♂
撮影日:2010/5/21
撮影場所:札幌市



春型♀
撮影日:2010/7/15
撮影場所:札幌市


春型♂


夏型♂表面


夏型♂表面

夏型♀表面


夏型♀裏面



産卵中の雌
撮影日:2010/7/15
撮影場所:札幌市


ジョウザンシジミ幼虫の食草「エゾノキリンソウ」
幼虫は大きくなると葉を地上に切り落として食べる習性がある。




撮影日:2010/7/15
撮影場所:札幌市



撮影日:2010/7/15
撮影場所:札幌市


<幼虫〜蛹>
(室内飼育下なので蛹化までの期間は野外の個体と異なる。)

孵化直後(初齢幼虫)
孵化後、葉を食べながら内部に入り込む。
体色は淡緑色。


孵化3日後
体色はやや赤みを帯びる。

孵化8日後(4mm)
体色は更に濃くなり、赤紫色となる。


体長7mm

孵化12日後(13mm)
終齢幼虫


前蛹
野外では蛹化のために食草から離れ、岩の隙間などに移動する。

蛹化直後
まだ体色に幼虫時代の面影がある。

蛹化1日後

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