ガロアムシについて 分布 生息環境 生態(生活史) 生態(産卵〜孵化)
形態 採集法 飼育 引用文献
他種との比較 地域各種 - 標本・情報募集 更新履歴

北海道産ガロアムシの生態(産卵〜孵化)

交尾
ガロアムシは交尾による有性生殖で繁殖する。

交尾(撮影日:2009/11/2)
(左が♀、右が♂)

交尾後は雄が雌に食べられてしまう事もあるらしい。(写真のペアは雄が雌を食べてしまった)


産卵

飼育下で成虫♀は1年半以上生き、その間数ヶ月おきに数回産卵をした。
一定の産卵期はなく、交尾し産卵準備が整うと断続的に産卵するらしい。
1回の交尾で、寿命まで産卵し続けることができると考えられる。

一度にまとめて産卵せず、数日おき(1〜2日)に1個のペースで約1ヶ月かけて産み続けた。
(最短1日に2個産卵した日もある)
1産卵期の産卵数は約20個(飼育下)


産卵前の雌
産卵が近くなると雌の腹部が黒くなる。
卵が黒いので、腹部から透けて見えるため。


<産卵過程>(撮影日:2011/5/6)
@:2本の尾角を垂直に持ち上げ産卵。
(産卵器基部付近の黒い部分が卵)


A


B:卵を下弁で挟め、上弁で押さえるような状態。

C:卵はゆっくりと産卵器の先端に移動し、最後には産卵器の上に乗った状態になる。


D:産卵器を下に向け、卵を湿ったティッシュペーパーの隙間へ乗せるように産み付ける。
自然下では、土中や礫の隙間などに産み付けていると思われる。


石と土の隙間へ隠すように産み付けられた卵(飼育下)
土を除去して撮影


黒色で楕円形(長径約2mm、短径約1mm)
成虫の体長と比較して、卵の割合が大きい。
殻は硬め、片方の先端に深い凹みが1つある。
卵期は6ヶ月以上(飼育下では8ヶ月〜14ヶ月)
※ 写真の卵は夕張山地産の個体から採卵したもの。
石狩山地産から得られた卵は色・形は同じだが、成虫の体長が小さいためか卵もやや小型となる。


孵化

孵化の瞬間(撮影日:2013/5/18)
※ 写真の幼虫は石狩山地産


飼育下での初孵化(撮影日:2010/10/7)
体長3mm


初齢幼虫(撮影日:2011/7/31)

孵化後の卵殻


TOPへ

生き物研究室へ
inserted by FC2 system