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ガロアムシは個体密度が低く、散在しているため、一ヶ所でまとまって見つかることは少ない。 また、生息環境が特殊で、目視法(ルッキング)や灯火採集、捕虫網を使用する一般的な昆虫採集法では採集できない。 光の当たらない石の下や地下浅層に生息しているため採集する時間帯は特に留意する必要はない。 環境が異なっても採集法は基本的に同じで、全て肉体労働です。 |
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<採集法> ●谷の斜面での採集
●枯れ沢での採集
●雪渓での採集
●トラップによる採集 チビゴミムシなど地下浅層性昆虫を目的とした地中埋め込みトラップに入ることがある。 仕掛けと回収で2日分要するため個人的に必要性を感じないが、一度は試してみたいと思います。 <運搬方法>重要 採集後、直ちに毒ビンやアルコール漬けにするなら問題はないが、高温と乾燥に弱いガロアムシ(特に幼虫)を生かせて運搬する場合は、注意して扱わないといけない。 @:採集したガロアムシを、保湿のために湿らせたティッシュや現地で湿ったコケ類を入れたタッパーに収納する。 (ガロアムシは運搬中の振動にも弱いので、ティッシュやコケはクッションの役割も果たす) タッパーには空気穴を開けておく必要はない。 A:採集後、予め新聞紙で包んだ保冷材を入れたクーラーボックスにタッパーを収納し運搬する。 車で3〜4時間程度の運搬なら問題なし。 (保冷材の入れ過ぎで氷点下にならないように注意。) 保冷材がない場合、冷えた缶ジュースでも代用可能。 <標本作成法> いろいろな標本作成方法がありますが、ガロアムシにはエタノール液浸標本が最も適している。 ●エタノール液浸標本法 液漏れしないサンプル瓶などに70%エタノールに漬けて固定する。 (DNA分析する場合は、生きている内に無水エタノールに漬けて固定) エタノールの液量は標本に対して十分に入れなくてはいけない。 生きたまま浸漬させると、肛門から内臓が飛び出すことがあるので、予め酢酸エチルや冷凍庫でシメると予防できる。 標本は瓶から取り出して乾燥させず、そのまま浸漬させた瓶ごと冷暗所で保管する。(瓶にはデータを書き込んだラベルを貼り付ける) 無水エタノールは薬局で手軽に入手でき、ホルマリンより毒性が低く、扱いやすい利点がある。 高濃度アルコールで漬けると硬化したり、収縮してしまう欠点がある。 |
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