ガロアムシについて 分布 生息環境 生態(生活史) 生態(産卵〜孵化)
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北海道産ガロアムシの生息環境
エゾガロアムシは冷涼で、自然度の高い山地に生息する。
日光が当たらない土中や石下など、多湿かつ空隙が多い環境を好む。
ただし、個体密度は低く、複数まとまって生息している場所は少ない。

<主な生息場所>
@:谷斜面の地下浅層(脆く空隙がある岩盤層、礫層など)
A:枯れ沢の石下
B:高山帯にある雪渓の境目にあるガレ場の石下
(以上の場所は低温だが、温度は一年を通して安定している)

※ 僅かに伏流水が染み出ている場所周辺がポイントだが、水量が多かったり、土壌が濡れて泥状になっている場所にはいない。多湿な環境≠泥


V字谷

枯れ沢

岩盤層が露出してガレ場となっている谷の斜面

<谷斜面の脆い岩盤層>
(表層の粘土層は取り除いています)

岩盤と粘土層の間、礫と礫の隙間や岩盤の亀裂部分でよく見かける。
粘土は重要な要素らしく、粘土が少なかったり、黒土であると見かけなくなる。

表層付近なら成虫や大きなサイズの幼虫が多い。
<粘土や礫などが混じった地下浅層>
(表層から30〜100cmほど掘った地点)

写真の層は小石が詰まった層で、空隙が多いが狭いため、成虫サイズは入り込めず、小さな若齢幼虫のみ確認できる。
メクラチビゴミムシが好む環境。


谷の礫が堆積した斜面を掘ると出てきた成虫♀
夕張市


粘土層と礫の隙間で見つけた幼虫
撮影日:2011/11/22
撮影場所:平取町



同様の環境では他の生物は少ないが、ナガコムシの一種、ツチカニムシ科の一種、ジムカデやイシムカデの一種、小型のクモ、トビムシ、ゴミムシ類が確認できる。
これらがガロアムシの餌となっていると思われるため、ガロアムシを探し出すひとつの目安にもなる。
(逆に幼虫は捕食されていると思われる)

ナガコムシの一種


ツチカニムシ科の一種

メクラチビゴミムシの一種


ジムカデの一種




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